ありがとう 大好きなタツ

また、ひとつの命が消えてしまった。

今日…タツのところに行くと

昨日から隠れるように横たわっていた

フェンスと犬小屋の狭い隙間で

息絶えていた。

腹這いで、両方の前足に

頭をもたげるように

ただ静かに眠るような死に顔で、

今にもこちらを振り向きそう…。

私は背中をさすり、

何度も何度も呼びかけた。

 

…でも、振り向くことも

ほんの少しも動くことはなかった。

迷いながら、動物病院に電話をしたら

心臓が動いているかを

確認に来てくれ、

昨日死んだかも…と言われた。

それから、飼い主さんに連絡を取り

私は それを最後に

その場所でタツと最後の

お別れをした。

 

…でも、帰ろうとしても

タツが気になって、

タツ、もう帰るよ。バイバイ!」

「本当に帰るよ!」

「バイバイ」「バイバイ」と、

何度言っても帰れない(ノ_・,)

 

でも…最後は、ちゃんと

ありがとうを告げて帰ってきた。

 

タツとは、毎日 海や川に行ったねぇ。

一緒にいろんな物を見てきたね。

 

遠くまで歩きすぎて、

帰りは動けなくなったり。

 

ハートを見つけるのが

上手だったね、タツ

 

タツのおかげで、私は運動不足に

ならなかったし、

きれいな海や、空や、珍しい花の写真を

たくさん撮れたよ。

 

タツに出会えたことは

私にとって、

なにか意味があったんだろうね。

穏やかで優しくてあまえんぼのタツ

 

もう、暑さに苦しむこともないよ。

虹の橋は、涼しくて

きっと気持ちがいいよ。

水もたっぷり飲んでね。

おばちゃんは、タツのことを

大好きだったよ。

ありがとう、タツ

またね。

かわいい かわいいタツ

本当に ありがとうね。

 

れいこちゃん、慰めてくれてありがとう。

もうだいじょうぶだよ。

 

 

追記

夕方、飼い主さんから電話があり、

タツが遺骨になって帰ってきたけど、

キーホルダーにもしてくれたのを

いらないかと訊かれ、

私はすぐさま「いります!」と答え、

いただいてきた。

 

小さくなったタツ

連れて帰ってきたよ。

 

飼い主さんから何度もお礼を言われ、

なんか…報われたというか、

救われたような気持ちの今。

こちらもありがとうと言ってきた。

タツ」って名前が書かれた骨つぼも

見せてくれた。

飼い主さんは、決してタツ

嫌いだったわけじゃなくて、

飼い主さんなりに、タツ

大事に飼っていたのだと信じたい。

 

タツ、みんながタツのことを

好きだったんだよ。

あなたは大切な子だったんだよ。

良かったね、タツ