四国犬 タツ

先日、1頭の四国犬が自宅から逃げ出し、

大人・児童あわせて12人を噛んで

怪我を負わせたというニュースが

飛び込んできた。

その後、噛んだのは人間だけでなく

散歩中の小犬も噛んで死なせていた

…という追加ニュースも流れた。

そのニュースのなかで、

四国犬は、"噛む犬"だと報道され、

猟犬だから気が荒く狂暴だという

イメージを視聴者に植え付けた。

 

もちろん、…私も衝撃を受けた。

大変なことが起こってしまった!

…とショックは大きかった。

だけど、「四国犬だから」と

一括りにするのだけは、

間違っていると思う。

 

その翌日、

神奈川のペットの四国犬

散歩中に首輪が抜けて逃げたという

ニュースが流れ、

それは まるで、動物園から

ライオンや虎が逃げたかのような

大きなニュースとして取り扱われた。

もちろん…それは、前日に

多くの人に怪我を負わせたのが

四国犬で、四国犬は「噛む犬」だと

報じられたからだろう。

(わびすけと名付けられた四国犬

その後、保護された)

 

私の経験上、

自分の知ってる犬の性格は、

犬種関係なく みんな違っている。

人間から"雑種"と呼ばれている犬の

「サチ」と「ゴン太」を例に挙げると、

サチは絶対に噛まないけど、

ゴン太は、何度も人を噛んだ。

「噛む」と言われる四国犬タツは、

私が出会った時は

まさに放浪中で、隣家のワンコの所に

遊びに来ていたのだが、

見た目は怖かったけれど、

とても穏やかで、

しゃがんで「おいで」をすると

尻尾をふりふり 笑いながら

そばにやって来た。

 

縁があって、その後タツとは

4年半…毎日散歩してきたが、

小さなワンコ、同じサイズのワンコ、

老若男女の人間様、

誰に対しても尻尾をふりふりして

誰とでも仲良くなった。

私は前科者ゴン太を見てきたから

何が起こるかわからない…って、

頭を撫でようとする人には

注意を促したり、用心した。

…が、

タツは本当に人懐こくて、

人間にも、犬にも、カラスにも

フレンドリーなワンコだった。

ただ、タツの小屋の隣家の男性は、

エサを食べているタツの後ろを

通った時に噛まれそうになったと

いう話を聞いたが、それは

エサを取るふりをしたからだった。

それに、なんといっても

自分の縄張り…、陣地なんだから、

勝手に入ってくる人間には

吠えたり、噛もうとしても

仕方ないことだと思う。

 

だけど…高齢だったせいも

あるのかな、私が知る限り、

タツは本当に心穏やかで、従順で、

とても賢い犬だった。

ゴン太より、断然 甘えん坊で、

散歩中も 私を振り返っては

甘えてきた可愛い子…。

 

ゴン太はどちらかと言うと

気が荒く、臆病な性格から

大きな人に怯えていたし、

女子高校生でも複数が

集まっていると、

すぐ逃げていく子だった。

自分ちに知らない人が来ると

吠えたり噛んだりだったけど、

(噛まないように気をつけても

何度かやってしまい、それは

すべて飼い主=私のせいで、

何度も病院代とお詫びの品を持って

頭を下げに行った経験者の私は

ダメ飼い主でした💦)

 

はい。

雑種だろうが、四国犬だろうが、

もしかすると虎やライオンだって、

蛇やワニだって、

噛む子、噛まない子がいるのでは

…と思うんです。

そして、もし噛むとしても、

なんらかの理由があったり、

事故の場合もあるのでは…

と思うんです。

もちろん、噛まないように気をつけるのは

飼い主の役目、責任です。

 

可愛い可愛いタツ

 

タツは顔が大きいのが特徴で、

私はタツの顔が好きだった。

 

暑さにバテてしまったタツ

 

高齢のタツは、少しの段差も

簡単には乗り越えられず。

 

このタツが一番狼らしい顔をしてるかな。

すれ違った人からは

「オオカミや!」と言われたタツ

外見に似合わず優しくて、私の

お姉さんみたいだった(オスだけど)。

 

先日の四国犬が人を噛んだニュースは

人間にとってショックな事件で、

私も悲しかったけど、

タツを見たら

私の心は 休まりました。

 

だけど…

噛まれてしまった人や 子ども達、

死んでしまった小犬の飼い主さんには、

身体の傷だけでなくて、

心に大きな傷を与えてしまった。

 

それが一番心配だし、残念です💦